ねんどアニメを作ろう
粘土をいじろう
さあ、これから粘土モデルを作ることにしましょう。いきなり本格的なものを作ろうとしても挫折してしまいますから、しばらくは粘土をこねていろんなものを作ってみて、感触をつかんでください。手で丸めて丸いものを作ったり、へらで切ってみたりといろんな加工のしかたがあります。
丸める
手のひらで丸めると丸い形になります。下敷きと下敷きの間にはさんで、ころころところがしてもいいでしょう。きれいな球を作るのはかなり難しいですから、ぜひ挑戦してみてください。また、色違いの粘土で同じ大きさの球を作ろうと思ったら、粘土の分量が同じでないといけませんので、これも挑戦してみてください。
四角
四角い形にするのも結構難しいものです。へらやカッターで切ると、へらを押し付ける時に必ず変形しますし、定規で形を整えても、押さえつけた面はきれいになりますが、側面がゆがんだりします。根気よく回しながら定規で押さえていくと形が整ってきます。
薄く延ばす
粘土を薄く延ばすには、下敷きの上に粘土を置いて、こね棒で押さえるようにころがします。うまく延ばすコツは、こね棒で一回延ばすたびに粘土をはいで、下敷きとこね棒に付いた油分をティッシュなどでふきとることです。これをやらないと、粘土を下敷きからはがす時にせっかく薄く延ばした粘土が裂けてしまいます。
長く延ばす
粘土を長く延ばすには、下敷きの上に粘土を置いて、指の腹でころころと、ころがします。均一な長さに揃えようと思ったら結構これが難しいんです。二本の指を使って真ん中から端の方に延ばすようにして、ころがしていくとうまくいきます。
カッターで切る
カッターは切ったり削ったりにも使います。定規をあてて切ると直線に切れ、デザインプレートを当てて切ると丸や四角がきれいに切り抜けます。薄く延ばした粘土を細かくすだれのように切ったものは、髪の毛やしっぽなどに使います。
削る
彫刻刀も役にたちます。特にV字型のものは重宝します。溝を彫ったり、線を入れたりするのに、これ一本だけでも持っていた方がいいと思います。ホームセンターで売っているものでいいですよ。この彫刻刀はちょっと本格的なものです、なせ゜こんなもの持っているかって?それは私が木彫りも好きだから~でも彫刻のサイトをオープンする予定は今のところありません。
粘土モデルを作ろう
さあそれでは粘土を切ったり丸めたり、延ばしたりしてあなたの作りたいものを作ってみましょう。失敗しても平気、また丸め直してもう一度チャレンジ、何を作っていいか分からない時にはとりあえず、目の前にあるものをまねして作ってみましょう。野菜でも果物でも、鉛筆でも消しゴムでもいいですから、作ってみて、前後左右から眺めてみましょう。立体的なものは一方向だけから見て作っていると、バランスの悪いものになります。ものをいろんな方向から見る練習はとても大切なことです。これはいろんなことに役にたちますよ。人間関係でも同じ、いろんな方向から相手を見ることによって案外相手の良いところが見えてきたりするものです。
粘土モデルの大きさ
私が作っている粘土モデルの大きさはとても小さいものです。小さい方が粘土の使用量も少なくてすみますし、細部を省略したりと、ある程度のごまかしもききます。その反面、細かい部品を付ける時には、針を使ったりしますので、指先が震えたりすると、なかなか思った通りの場所に付かず、自分の指に付いてしまったり、床に落としたりで苦労します。上の原始人のだいたいの大きさは6センチです。
針金の使い方1
人形などを作った場合、どうやって立たせるか悩んでしまいます。正面からの撮影の場合は後ろに白い粘土の柱を置いて、それで支えても構いませんが、たとえ後ろであっても光をさえぎるものがあると、不自然な影が出来てしまいます。そこで私のおすすめは、針金を使った固定法です。上の写真右のように曲げた白い針金を白い粘着テープで白い下敷きの上に固定してから、ちょっとかわいそうですけれど、粘土モデルの後ろに刺して支えます。左の写真が粘土モデルを支えている状態です。白いものにこだわる理由は、後で透過処理した時に背景と一緒にきれいに消えてくれるからです。
針金の使い方2
粘土モデルを下敷きの上に直接置くと、下敷きと接している所に強い影が出来てしまいます。またモデルによってはどうしても下に直接置けないものもあります。こういう場合にはモデルの下から針金で支えると、宙に浮いた形になり、この状態で撮影すると不自然な影も出来ません。ただし、白い針金を使ったとしてもやはり針金は写ってしまいますので、写真を加工する時に針金を消す必要があります。
針金の使い方3
細長いものは中に細い針金を通しておくとよいでしょう。 小さい花を作る時には花の茎の中に細い針金を通していれば倒れませんし、小さい部品を本体に取り付ける場合にも中に針金を通しておくと、取り付けが楽です。上の写真は立体顔アニメの手の部品です。こういうものは中に針金を通しておかないと、粘土の接着力だけで付けるのは無理です。